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日本住宅総合C「五輪後の住宅市場」(上) 20年は厳選した供給の市場 近畿圏は大阪偏重、供給横ばい

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上の棒グラフの数字は、下から東京23区、都下、神奈川県、千葉県、埼玉県、月ごとの合計戸数を示している。講演では、18年1月~19年12月の首都圏、近畿圏、中部圏、地方中枢都市について解説した
 日本住宅総合センターは2月20日、第106回住宅・不動産セミナーを開催し、東京カンテイ上席主任研究員の井出武氏(=写真)が「オリンピックイヤー後の住宅市場の展望~3大都市圏における新築・中古の需要・価格はどう動くか~」をテーマに新築マンション市場を解説した。参加者は140人。

18年比15%減少

 18~19年の首都圏新築マンション分譲戸数は、19年4月から大幅に減少し、91~92年のバブル経済崩壊時の低水準だった。年間集計は18年が4万9884戸で、19年は4万2734戸と1年で約7000戸(約15%)ほど減少している。

 一方で、埼玉県はほぼ前年並みの供給があったことと、分譲手法が90年代とは違って、売れやすい3月などに多く販売し、供給過剰で価格下落にならないよう数を抑えているため、ある程度分譲戸数が低水準だったのは織り込み済みだったといえる。

厳選した供給傾向

 今年の供給戸数については、既にいくつかの予測不能な事態が起こっている。新型コロナウイルスのほか、首都圏はオリンピックで建設工事が遅れるなどの影響が出るため、供給の先送りなどで上半期は低水準で推移するとみている。新型コロナウイルスがいつ終息するかで大きく変わり、株価も連動してくると思われる。

 株価とマンション価格は、連動しているとは思わないが、株価が下がるといろんな投資マネーの動きが滞ってくる。当然、マンションマーケットにも影響し、中古マンションはなかなか買い手がつかなくなるといった事態が起こりうる。非常に読みにくいマーケットで、数的にも昨年の反動で盛り上がるということは、今の段階では期待できない。ある程度、供給を厳選していく市場にならざるを得ないとみている。

ホテル用地と建築コストが高止まり

 近畿圏新築マンション分譲戸数では、首都圏ほどの大きな落ち込みはなかったが、18年より10%程度落ち込んでいる。大阪府はあまり減っておらず、京都府が一番減っている。京都は、供給したくてもできないのは、用地仕入れの問題が大きい。

 京都は、用地仕入れではホテルやオフィスとの競合があり、特に需要の大きいホテルに用地を取られ、それもかなり高額な価格で取引されている。販売価格に反映されるマンションの用地仕入れは分が悪い。

 他の地域は、滋賀や奈良、和歌山はかなり供給が少なく、大阪偏重の供給で進んでいる。大阪はオリンピック以外の目的でも訪日外国人が多く、オリンピック後でもホテルのニーズが大きく変わらないだろう。

 今、建築コストが高止まりしているが、オリンピック後に建築コストが下がらない限り、供給戸数に大きな変化はないだろう。用地取得難と高い建築コストという2つの価格上昇圧力をどう下げるか、または下げられないなら高値で供給できるところはどこなのか、というマーケットのせめぎ合いになっていかざるを得ない。大阪偏重で供給戸数が18年の10%減の状況は、大きく変化しそうにない。

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