注目される「グリーンインフラ」 防災性向上や快適な環境づくり 建て替えや再開発での応用も

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東京・丸の内仲通りの実証実験の様子
 オフィスビルや商業施設など建築物で多用されるコンクリートをもじり、「グレーインフラ」と呼ばれることがある。これに対して、緑や自然環境の機能を生かしたものは「グリーンインフラ」と呼ばれる。「グリーンインフラ」には多様なものがあり、明確な定義はないが、今後の再開発において「グリーンインフラ」を意識することが、再開発など心身の健康を保つ空間づくりにおいて必要になってくる。

 三菱地所は、大手町・丸の内・有楽町地区(大丸有)における「グリーンインフラ」の取り組みとして、丸の内仲通りの道路植栽帯の一部を利用した「レインガーデン」の実証実験を5月1日から10月31日まで実施している。同実証実験は、国交省の事業を活用。「レインガーデン」とは、降雨時に雨水を一時的に貯留し時間をかけて雨水を地下へ浸透させる植栽帯のこと。従来の植栽帯と比較して豪雨時における水害リスク低減や下水管への負荷軽減のほか、ヒートアイランドや生物多様性への寄与、良好な景観形成が期待されている。

 「レインガーデン」には、保水性や浸透に優れた基盤材を使用すると共に、車道からの雨水を集水することにより、下水道への負荷を軽減。下水の処理能力を超えた水が流れ込むことによる洪水などの災害リスクを軽減することなどを狙う。

 同社では、「レインガーデン」について、各個別ビルの建て替え時における植栽での導入を検討するほか、今回の実証実験が東京都千代田区との協力で実施しているため、道路植栽への導入の可能性も含めた検証を行う。

グリーンが再開発の軸に

 野村不動産がJR東日本と共同でツインタワーの整備を進める延べ床面積約55万m2の大規模複合再開発「芝浦プロジェクト」(東京都港区芝浦一丁目)は、その規模を生かした豊富な緑の配置という特徴がある。同プロジェクトで提唱される新たな働き方「TOKYO WORKation」では、芝浦運河に面した海に隣接した立地特性を生かした眺望と共に、緑が身近にあることで開放感がある日常を過ごせると、同プロジェクトにおいて緑が大きな役割を果たす。

 同プロジェクトの概要を説明した松尾大作野村不動産社長によれば、敷地の西側を約3000m2緑化するほか、芝浦運河沿いの約2000m2、JR浜松町駅からのアプローチに約3000m2の合計8000m2の緑地を整備。更に、公園やツインタワーの壁面緑化などを合わせると総合計で1万3500m2になる。同プロジェクトの区域面積が約4万7000m2であることを考えると、かなりの部分を緑が占める計画となっている。

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