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特別企画「虎ノ門ヒルズ」の軌跡
国際的なビジネス革新拠点へ
あらゆる都市機能が融合、都心部の新たな交通結節点に

連載 特集 特別企画

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「森タワー」、道路と建物の一体開発で街が変わる

虎ノ門エリアの再開発は、14年6月の「虎ノ門ヒルズ 森タワー」の開業から始まる。日本で初めて道路と建物を一体的に整備する手法は、画期的なものだった。13年3月1日に行われた上棟式で、辻󠄀 慎吾森ビル社長は、創業の地であり「森ビルの総力を挙げて事業に取り組む」とあいさつした。

「森タワー」は、国際水準のオフィスが約3万坪、164室のライフスタイルホテル「アンダーズ東京」、ホテルサービスを利用できる172戸の住宅、約3,300㎡のカンファレンス施設「虎ノ門ヒルズフォーラム」を備える。

かつての虎ノ門エリアは、老朽化した中小のビルが多く、以前から環状2号線の整備計画もあったが、権利関係の調整で難航していたが、道路と建物の一体整備の手法によって「森タワー」が建設される計画となり、都市再生が大きく前進した。

着々と整備が進む「虎ノ門ヒルズ」。「虎ノ門ヒルズ 森タワー」竣工前と比べ緑が増えた(2021年11月撮影)

かつては老朽化した中小ビルが数多く残るエリアだった(「虎ノ門ヒルズ 森タワー」竣工前2009年4月撮影)

「ビジネスタワー」、イノベーション生む拠点として機能

東京メトロ日比谷線で56年ぶりに20年6月に開通した新駅「虎ノ門ヒルズ」駅。同年に完成した「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」では、大規模オフィスや商業施設に加え、虎ノ門ヒルズ駅と虎ノ門駅を繋げる地下通路や、BRT(バス高速輸送システム)の発着所が整備され、都心の交通拠点としての機能が拡充した。開業時に視察に訪れた、当時の赤羽一嘉国土交通大臣は、「ビジネスタワー」を駅とまちづくりを一体化した再開発を体現したものと評した。この交通結節点としての機能が「虎ノ門ヒルズエリア」を国内外の玄関口とする。

「ビジネスタワー」には、大企業による事業変革や新規事業創出を目的とした施設「ARCH(アーチ)」が開業。大企業102社の新規事業部門が入居する。15、16階には、米国で創業したイノベーションに特化した世界最大のコミュニティ「CIC(ケンブリッジ・イノベーション・センター)」が入居し、ハーバード大学やMITなどと強いネットワークを誇る。ハード・ソフトの両面でイノベーションを誘発し、新たなビジネスを生み出す拠点として機能する。

「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」には、大企業のイノベーション創出を支援する「ARCH」があり、入居企業も増えている

もう一つの特徴は、多店舗展開してこなかった都内の人気飲食店26店舗を集めた「虎ノ門横丁」だ。立ち飲みスペースや寄合席を設けるなど、人と人とのつながりを誘発する工夫をしている。こうした工夫が、これまで虎ノ門エリアにはいなかった若い女性やファミリー層の流入を促進している。

「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の中には、ビジネス関連以外の層を呼び込んだ「虎ノ門横丁」がある

「レジデンシャルタワー」、エリア最大規模のグローバルレベルの住宅

そして今年1月、「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」が竣工し、2月から入居が始まった。「レジデンシャルタワー」は54階建ての住宅棟で、国際水準の賃貸住宅や分譲住宅、サービスアパートメントで構成される。低層階には、多言語対応で24時間健康相談ができる健康相談室、時間帯によっては医師が常駐する。総戸数547戸は、エリア最大級の供給規模だ。

熾烈化する国際都市間競争に晒される東京の課題として、グローバルレベルの住宅が不足している点が指摘されている。レジデンシャルタワーが提供する上質な住宅は、この課題解決の一翼を担う。

最高グレードを誇るグローバルレベルのレジデンス、「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」

「ステーションタワー」、駅と一体開発、ビジネス発信拠点に

そして、来年7月には「ステーションタワー」が完成する。「虎ノ門ヒルズ」駅と一体化した再開発で、地下には駅直結の開放的な駅前広場が整備され、高さ約265㍍の超高層タワーには最新スペックのオフィス、ホテル、商業施設などが備えられ、最上階には、約6,000㎡もの新たなビジネスやイノベーション情報の発信拠点を設けられる予定だ。

虎ノ門エリア全体としては、独自のエネルギープラント設置や約5,000人の帰宅困難者の受け入れ、生物多様性に対応したグリーンネットワークの構築、環境認証「LEED ND」、健康・快適性評価の「WELL」のプラチナランク認証の取得を予定している。

2023年の竣工にむけて工事が進む「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」

「ヒルズ」と連携し、都心部に新たな文化・経済圏を創出、〝東京の磁力〟を向上させる

これまで見てきた通り、「虎ノ門ヒルズ」は、再開発事業と交通インフラの整備を一体的に推進しているという大きな特徴がある。海外から来日した際は、ここに一時滞在し、国内の観光やビジネスのために移動する拠点となる。また、この街から新たなビジネスやイノベーションが創出されて、世界に向けて発信されていく。

「虎ノ門ヒルズ」は、真のグローバルビジネスセンターとして、その姿を現し始めている。

重要なのは建物が完成した後だ。「虎ノ門ヒルズ」は、近隣の「アークヒルズ」や「六本木ヒルズ」、そして、23年竣工予定の「虎ノ門・麻布台プロジェクト」と連携しながら、都心部に新たな文化・経済圏を創出し、東京という都市の磁力を向上させていく。

国際都市間競争がますます熾烈化し、日本経済が厳しさを増す中で、「虎ノ門ヒルズ」は東京の磁力向上の鍵を握ることになるだろう。

 

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