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社説 21年春本紙家賃調査 不動産DXは待ったなし

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 住宅新報が年2回実施している家賃調査がまとまった。コロナ禍で3回目の調査となるが、影響は衰えを知らず、来店客の減少に当惑する賃貸仲介業者の現状が垣間見えた。

 東京圏の調査の概要は、5月11日号に掲載しているが、全体としてはマンション・アパートともすべての部屋のタイプで家賃は上昇した。ただし、上げ幅は小さく、横ばい傾向の中での緩やかな上昇だった。

 また、いくつかの傾向も見えてきた。まずは、広さを求めるユーザーが増えてきたということだ。単身者の部屋探しでも、これまではワンルームタイプの引き合いが多かったのが、1LDK~2DKを求める傾向があった。調査担当者によれば、テレワークの普及で、自宅時間が増えたため、より快適に過ごしたい現れだという。

 個別地点を見ると、京浜東北根岸線、東海道線で上昇幅が大きかった。特に神奈川県湘南地方の近辺では、需要が高まっている。横須賀市の仲介業者によれば、コロナ禍で横須賀は追い風が吹いているとして、都心からの移転組が目に見えて多い。都内まで1時間程度という立地でニーズが高いという。実は横須賀市は同県三浦市と同様、東日本大震災以後、地価が下落し続けていた。新しいフェーズに入ったのかもしれない。そのほか、藤沢、茅ヶ崎なども需要に供給が追い付いていない状況だ。

 来店客が減る中、代わりに台頭しているのが、IT内見、IT重説といった不動産DXだ。店舗の取り組みを見てみると、積極的に取り入れている所も多くなり、「非対面での案内にも慣れてきた」とする業者がある一方、高齢化などにより、全くオンライン化が進んでいない店舗もあり、二極化している現状があらわになった。

 デジタル化について国を挙げて進めている状況を見ると、非対面での接客に全く対応しないことは、事業の継続性に問題があると言わざるを得ない。それぞれ事情はあるだろうが、少しずつでもデジタル化を進めていってほしい。

 苦境に立たされている店舗も数多くあった。大学生などを主な顧客にしている店や、法人用賃貸物件を取り扱っている所だ。昨年からの動きだが、大学などはオンライン授業にして、キャンパスの立ち入りを禁止したり、法人も社宅用の賃貸を少なくする動きがある。大口の顧客に変動があると、店の経営にも当然影響がある。ある郊外の店では、オンラインなのだから近くの大学に限る必要はなく、離れた、都心に近い大学の学生に向けてのキャンペーンなども行っている。 今後も、対面での内見や契約などが難しくなっている現在、賃貸仲介業者がIT化・不動産DXをより進めていくことは論をまたない。その上で、きめ細かなオンライン相談など各社が事業環境、状況などに合わせて様々な工夫を凝らすことが必要だ。

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